木星と土星のこと

20年に一度のグレート・コンジャンクションがあったのは3年前のこと。

その時はいろんな人がその見解について書いてたし、私は星読み始めたばっかりだからと詳しく語ることを避けていた。

だってまだ個人天体だってちゃんと使えていないから、ともすれば木星にひっぱられ、土星のプレッシャーを強く感じすぎるのだ。


でもふと、もう少し広い視野で星を読みたいと思ったときに、「社会天体」と言われる木星と土星を抜きにそれはできないなぁと考えた。

「拡大・発展」の木星、「持続・制限」の土星...

そのプレッシャーを受けまくるグレコン生まれ。

気にしないようにったって、無理なのかもしれない。

だったらちゃんと向き合って、自分なりの関わり方を見つけなければならない。

そもそも個人として向き合おうったってハードル高すぎなのかもしれない。

ちょっと離れたところから眺めつつ、関わる必要のあるところに関わるようにしないと、余計な軋轢を生んでしまうもの。


そんなことを言ってみても、そうできないのがグレコン生まれのツライところなんだと思うけど。
でもそもそもグレコンってどういうことなんだ?
公転が12年周期の木星と29年周期の土星が、20年に一度空の同じ方向で重なる時。
それは約200〜240年ほど同じエレメントのサインで起こり、それが時代の空気を表すと言われている。
エレメントの入れ替わりが起こるグレート・ミューテーションを経て、時代の空気もまた入れ替わる。

で、今回のグレート・コンジャンクションはこのグレート・ミューテーションも兼ねている。
今までの240年間は地のサインで起きていたグレコンが、2020年末の水瓶座を皮切りに、風のサインに移行するのだ。

だがしかし。実は40年前に一度フライングで、天秤座でのグレートコンジャンクションが起きていた。
それが私たちの生まれた時代だったのだ。

気にしなければ気にしないで生きてたかもしれないけど、ちょうど時代が切り替わるタイミングでいやというほど情報が入ってくる。
そんなのをネイタルに持ってることが特別だとか思うのは自意識過剰だと自分でも戒めてるし、それが他人に無意識のうちに与えてる期待なんだとしたら、もう本当にどこかに投げ飛ばしたい…
いや、でもほんとうのところはそれをちゃんと受容しつつ背負いつつ、自分のやらなきゃいけないことを淡々と粛々とやることなんだろう。

そうなんだ。引きこもって星だけ読んでればいいわけじゃなく、自分の好きなことややりたいことだけ
やっていればそれで満足なわけでもない。
でも時々どうしてもそうしたくなるのは、天秤座12ハウスグレコンの極端なバランスの取り方、なんだろうか?

いやいやだから、木星と土星は個人天体ではないからね。

没入しすぎずかと言って突き放しすぎず、「社会感覚」としてどう受け入れていくか、なんだな。

そもそも「社会感覚」ってなんだ?

あるようなないような、しっかりと染み付いているようで、時々ものすごく反発したくなる。

ちょうどいい距離感がわからない、みたいな。


だからこそ、ちょうどいい距離感を保つために、相手を知ることが必要。

今さらながら、というかあらためて、その意味の復習。


木星 Jupiter  公転周期12年/一つのサインに1年 年齢域:46〜55歳 

サイン:射手座 / 魚座 ハウス:9ハウス / 12ハウス

象徴するもの:拡大・発展 善の意識 社会的な理想 精神性 豊かさ 哲学


土星 Saturn 公転周期29年/一つのサインに2~3年 年齢域:56〜70歳 

サイン:山羊座 / 水瓶座 ハウス:10ハウス / 11ハウス

象徴するもの:持続・制限 責任 現実社会 保守 平均化 目標達成



と、逆の動きをするようなのが木星と土星。あるいは二つでセット。

拡大するだけの社会とは環境や心身を省みないで進んでくようなもので、

そうかといって保守的に凝り固まってるだけでは閉塞感に満ちて面白くない。

サインが違えばもう少し、木星的な側面と土星的な側面をそれぞれ客観的に見れそうなものだけど、この二つがコンジャンクションって、両方が絶え間なくやってくるようで、どっちに向かっているのかわからなくなったり、どっちにも留まりたくない矛盾した気持ちになりそう。

まぁまぁそんな風にして、社会は絶えず変化して行ってるってこと。


グレコンは9ハウスと10ハウスの交わるMCにも象徴される。

他者との関係性から社会という場に舞台を移し、自分の役割を確立させること。

到達点・ゴールのように言われるけれど、そこから先の10ハウスでその役割をどう演じ切るのか、そしてその後も個人の人生は続いていく。

生まれつきグレコンがあるせいなのか、社会に出て自分の役割をとか言われても(てか自分で書いてるのに)なんだかピンと来ていないんだよなぁ。

天秤座グレコン生まれとしては、社会に出るというのは7ハウス的なことであり、そこでもうグレコン発動してるって錯覚に陥りやすいのかもしれず。

土星が効いていればそのままその場所で地道に成長していって、いつかは「やりきった!」と思える時が来るのかもしれない。

いや、そもそもそれは「地の時代」の考えであって、そう考えてたのにそうならないのが我々「風グレコン」世代なのかもしれない。

絵に描いたように完璧で安泰な生活なんて望むべくもない。

だからってくさくさしたりぐずぐずしてていい言い訳にはならないんだけど、どうにもやりきれない時がある。

逆に、慣習に従ってとか現状維持でいいとか言われたら、つまらなくてどこかに行きたくなってしまう...

だけどこの頃はちょっとそういうネガティブな気持ちが湧いた時こそがチャンスだと思うようにしている。

天秤座の土星はエグザルテーション(高揚)だから、規律や規則を守らなければ、って思いも強くあるんだけど、もっと善きものをと願う木星の働きがそれを上回ることがあるのだ。

それをネガティブに感じるのではなくポジティブな動機に変換して行動していきたい。


それがどうも難しいのはどうしてだろうか?「善かれと思って」って何故か難しいよね。

反発も否定も覚悟で、と思うけれど、そもそもどうして反発や否定があると思ってしまうのか。

そこにいつも土星がピッタリと寄り添ってるからだろうか?前時代の癖や価値観がなかなか抜け切らない。

それを世間や他者の声にすり替えないで、客観的な意見として自己対話の材料にできたなら、もっと建設的で生産的に行動することができるのだろうな。


とはいえ、時代が移り変わる過渡期をわざわざ選んで生まれてきたであろう私たち。

社会や時代や星のせいにせず、象徴を読み解くことで望む人生にもっと近づけるはずなのだ。

木星や土星が限界や制限を感じさせるのであれば、自分の中にある可能性に気づけていないのだ。

自己の可能性を認識することができたなら、木星や土星の象徴を、自らの成長や発展、目的達成の力として使うことができるようになるのかもしれない。


1980年の天秤座で起こったグレートコンジャンクションは、

2000年の牡牛座を経て、2020年の水瓶座から風エレメントのサイクルに突入。

そうか、我々が社会に出ていく頃にまた「地の時代」ムードが盛り返して最高潮だったんだなー。そりゃ抜け出すの大変。

ともあれ、今はまだ目に見えてその価値が感じられなくとも、風のムードを読み取っていくことが必要なんだ。今さらだけど。

水瓶座グレコンの時に盛んに言われてた事柄にゲンナリして、ちょっと距離をとりたかったのもある。

そういうところもグレコン持ちの特徴なのだろうか...いや、天邪鬼なのは土星=山羊座と対極のサイン蟹座に火星があるから??

とにかく苦手分野ではあるけれど、社会のこと歴史のことを通して、もっと占星術を深めていきたいと思うこの頃。

Atelier Soleil

「私らしさってなんだろう?」
2020年に星読みと出会い、その問いに答えを見出すべく日々星と向き合う中で少しずつ見えてきたことをシェアしています。 ホロスコープを読み解き、誰もが心の中に持っている”太陽”を照らし出すお手伝いもしています。 太陽のように自分らしく輝いて人生をクリエイトしていこう。 « アトリエ・ソレイユ »~太陽のアトリエ、という名前にはそんな想いが込められています。

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