双子座で火星逆行(2022.10.30-2023.1.13)
約2年ぶりの火星逆行。
前回はずっと牡羊座で、今回はずっと双子座。
2年ごとに起こる火星逆行のなかでも、ひとつのサインの中で逆行することは数回に一回のこと、
それが2回続くのはめずらしいこと。
けど、星読みを始めて2年半、前回の逆行を経験してみたといえ、まだまだそれがどんな意味を表すのかすぐにはわからない。
それはどんな天体の動きにしろそう言えるし、受けとる人によって意味合いも変わって当然だ。
けれども全体的に言えるのは、星が表す象意自体が変容してるんじゃないかということ。
それは地から風へ「時代が変わる」という前提があってのことかもしれない。
読み手の私自身が変化を必要としてるのかもしれない…こちらは大いにあり得る。
たかだか2年の経験でしかないけど、火星の1サイクルと同じその期間の20倍の時間を、実際は生きてきた。
ネイタルチャートは一生分の可能性を秘めてるといえ、生きてきた年数分それぞれの天体も動いてきたし、そこでさまざまな情報や経験を蓄積し、ネイタルチャートに見えない厚みを与えてる。
個々の星の動きを追ってみたり、自分の歴史を振り返ってみることで、その厚みや深みを読み解いていくのが、次なるステップなんだろう。
そのステップはいつもバシッと切り替わるわけじゃなくていつの間にか踏み込んでいて、次にどこへ向かうかもわからない曖昧なものではあるけれど。
で、その曖昧なところに目印をつけるのに、一定の周期で太陽の周りを回ってる惑星たちの動きを追うのが役立つ。
というと、果たして一定周期とは言えないところがほんとうで、一定の動きというなら太陽の周期だけを落とし込んだ現代のカレンダーのほうがよほど合理的にできている。
だけどカレンダーを追うだけじゃ絶対に見えてこないものが、月やほかの惑星の動きから導き出されてくるのだ。
それは二人と同じホロスコープを持たないのと同様、その瞬間にしか起こり得ない惑星の配列ができているということ。
で、2022年双子座での火星逆行。
外惑星が逆行するということは、公転周期のより速い地球が惑星を追い抜いていくことを表している。
それはヘリオセントリックのホロスコープを見たほうがわかりやすい。
逆行開始時(10/30)には後ろにあった地球が、逆行終了時には火星を追い抜いている。
というか、ジオセントリックでは双子座25°まで進んでいる火星は、実はまだ牡牛座にあったのだ。
気になって前回の火星双子座期のヘリオセントリックチャートを見てみたら、火星はすでに双子座を通過し、蟹座から獅子座を運行中だった。
前置きが長すぎてすでに充分ややこしいけど、ということは、宇宙空間においても地球から見た天空においても火星が双子座にあるこの期間は、火星における双子座のテーマがほんとうの意味で試される、あるいは刷新される時間と言えそうだ。
そしてまた個人的な話に飛躍するのだけど、私のヘリオのネイタル火星は双子座に位置する。
だから余計に気になる今回の双子座逆行。
さてじゃぁ本題の逆行チャート読み解きへ。
逆行開始のアセンダントは
蟹座29°「双子の体重を測るミューズ」
なぜか明石を基準にとったチャートだけど、ここで「双子」というキーワードが出てくるんだからおもしろい。ドデカテモリーも双子座。
広い視野でもたらした価値と自分の持ってる価値を比較する
そんなテーマがこの火星逆行にある。
火星というと牡羊座の支配星として、直感や行動力という能動性が強く出てくるけれど、もう一つの蠍座的な側面を思い出す時期なのでは。
そう、冥王星に影から操られてるかのような蠍座的火星なんだけど、ほんとうは人間が勝手に恐れを創り出しているだけ。
火星と冥王星は、サインは違えどちょうど本来と同じ150度の位置関係にある。
一見破滅的な冥王星的な出来事が起きたとして、ただ甘んじて受け入れるのでなく、そこから再生し再び人生を歩み出す力を、蠍座的な火星から引き出すのだ。
と、ここでは火星は双子座にあるわけで、蠍座にあるのは太陽、金星、水星なのだけれど、ただ闇雲にではなくて広い視野を保ちつつ、火星の新しい価値を発揮するにはうってつけの配置なのだと思う。
MCは火星の支配する牡羊座。サビアンは
牡羊座17°「二人のしかめ面した独身女性」
ここでも双子とはいかないけど非常に似通ったイメージの二人の人物が登場する。
外部と自分に境界線を引く・分かつ人
そんな意味を持つサビアンは、他者ではなく自分由来の本来の火星の力を取り戻すことを促しているよう。
ただしそこまでには冥王星の介入もあったり直前にキロンも登場し…必然外部からの力を強く感じることにもなるのだけど、そこから自分の持っている純粋な力を見極めること。
絶対必要だと思ってた何かを諦めることもあるかもしれない。
手放してみたらそれがなくっても大丈夫で、かえって身軽に自分らしく生きられるかもしれない。
地球が火星に追いつくのは、双子座満月の直後。
手放しが加速されそうな予感。
逆行開始のMCも、オポジションの太陽と火星も「17度」という場所にあって、その度数というのが「対立する要素をプラスに変換する転機となる度数」というのもできすぎでしょう。
蠍座を過ぎて射手座に進んでいる太陽たちも「8ハウス」という蠍座的なハウスに入っているし、徹底的に火星力の破壊と再生が行なわれるに違いない。
壊れたままにしておかないで、もう一度自分自身をはじめる火星の力を呼び起こす。
それは個人のものであるけれど、双子座的な知性、他者とのコミュニケーションの中から引き出される可能性がある。
相手を知って自分を知る。
そうして知った切り離せない自分自身と世界との均衡を取りながら歩いて行くのだ。
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