1/25 蠍座の下弦の月

蟹座満月を過ぎ、水瓶座新月へ向かう途中の見直し時間。
蟹座とは、月のホームのような場所でした。
自分の心が本当に安定する基盤は何か?
それを確かめる蟹座満月のようでした。

心や感情というものは目に見えなくて、でも人間一人ひとりに本当に大きな影響を与えているもの。
月が表すのは「心と身体」であるとも言われますが、目に見える身体はほんの一部でしかなく、
それは全体から個を分つものでもあり、内側を守り隠すための殻でもある。
対して心はとても流動的で不確かなものですが、ゆえにしなやかさも持っていて、「心はひとつ」とか「心はつながっている」とか、身体や物質を超えた見えない世界というのは大きな可能性をも秘めているのです。

エレメントで言えば「水」の性質。
蟹座と同じ水サインの蠍座での下弦の月は、どんなテーマを浮き彫りにするのでしょうか。

蠍座の月は魚座の木星とトライン。
MCは蟹座という、水のエレメントで調和的かつ大きな流れができている。
だけど、蠍座は「不動」のサイン、動かない水。
蟹座が水が流れ出す泉や河川だとしたら、蠍座は大きな湖や沼、魚座は果てしない大海。
蠍座の月は「自分自身」を現す1ハウスの、2ハウスとの境界の近くにある。
蠍座サインは2ハウスまで続いているのに、月はまだ1ハウスに留まろうとしているようです。
その先に進むには水瓶座太陽の意志が必要です。


この連綿とつづく心というものはすべてとつながっているけれど、当たり前だけどどうしても身近にいる人とのものが強く影響してしまう。
ちょうど話題性のある本が出たのも最近のこと。

本はまだ読んでないけど、ちょうど脳科学者の中野信子さんと、作家の内田也哉子さんの対談がYouTubeに上がってきた。中野さんの内田さんも自立した女という勝手なイメージ。
内田さんはきっとすごい家庭環境だったんだろうけど、両親が濃いめだから遺伝的にも平気なんだろう、という押し付けを周囲からされていたんだろうなぁと、これもいらない推測ですが。

対談の中で中野さんが「生物学的」な見地から述べている部分があって、ホロスコープの「蠍座の月」と「魚座の木星」のトラインにリンクするなぁと感じました。
蠍座は家族という強いつながりや身体における遺伝的な事柄を表す。脳も臓器と考えれば思考パターンだって遺伝するかもしれない。
魚座は集合的無意識。狭くは地域性や国民性と言われる性質に現れ、もっと深層ではそこで生き抜くための無意識の生存戦略として植え付けられているもの。

だけど、自然というものは常にうつろいゆくもの。
そのままがずっと続いていくわけではない。
違いを認めること、自分の変化にも相手の変化にも対応していくことが、おおげさに言ったら人類全体の生存の術なのだ。


チャートルーラーは逆行をまもなく終える金星。
山羊座にあって、牡牛座天王星とトラインです。
アセンダントのサビアンシンボルは「しゃぼん玉をふくらませている子どもたち」です。
「人を楽しませるという欲求を満たしていく」というのがキーワード。
人の中には「自分」も含まれています。
しゃぼん玉という儚い一瞬を楽しむ遊びの中にも、沢山の真理が発見できそうです。
日常生活に使うせっけんというものから生まれる非日常。
自分の息を吹き込んでつくる透明で魔法のような球体。
その表面には、息を吹く自分の姿が映り込む。
だけど中は空っぽで、離れてふわふわとどこかへとんでいってしまう。
強く息を吹きすぎても触ろうとしても壊れてしまうし、そうでなくても儚いいのち。

こんな風に日々のしがらみから一瞬でも、自分を切り離してあげられたなら、心は勝手にふわふわとほんとうの願いのほうへと飛んでいくのかもしれません。

Atelier Soleil

「私らしさってなんだろう?」
2020年に星読みと出会い、その問いに答えを見出すべく日々星と向き合う中で少しずつ見えてきたことをシェアしています。 ホロスコープを読み解き、誰もが心の中に持っている”太陽”を照らし出すお手伝いもしています。 太陽のように自分らしく輝いて人生をクリエイトしていこう。 « アトリエ・ソレイユ »~太陽のアトリエ、という名前にはそんな想いが込められています。

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