読書ノート『アルケミストー夢を旅した少年』
乙女座新月の星読みをしていたら「錬金術師」というキーワードが出てきたので、
パウロ・コエーリョの『アルケミスト』を読み返してみました。
おそらく去年あたりにも一度読んでいたはずなのに、ほとんど覚えていない...
というか、「エジプト」とか「ピラミッド」というワードがばんばん登場していたのに、
エジプトに行く前に記憶やイメージをこの本と結びつけることすらなかった。
私にとっては同じ著者の『星の巡礼』のほうがしっくりくる。
それはヨーロッパの巡礼路サンティアゴ・デ・コンポステーラを舞台にしているから、
自分もその場所の一部に足を踏み入れていたことからイメージもしやすい。
要は次元が近かった、想像の及ぶ範囲だったということ。
でも、物語の主人公サンチャゴ少年も、なんだかよくわからないままピラミッドに向かわなくてはならなくって、その点では一緒かもしれなかった。ただそこここで目配せしていた「前兆」に私はあんまり気づいていなくって、未知のことへの恐怖心のほうが強かったかもしれません。
そりゃそうだ、旅の行程はしっかりと組まれていたし守られていたし、帰る場所ももちろんあった。それなのに周りを気にしたり無知な自分を恥じ入っていたり...あぁもったいなかったなぁ。
3回目の読書にしてようやく、錬金術の秘密の入口に立てたのかもしれない。というより、いろんな本を読んだりブログを読んだり、様々な言葉の意味を調べたり周辺の知識を追求してみたりしたけど、気づくとそこに戻っているというべきか。
“キャラバンはいつも決まった一定の方向に向かって進んでいた。(中略)オアシスのありかを示している星をめざして進むのだった。”
そんなフレーズが出てきた。どんな道のりでも、険しかろうが楽だろうが、最終的に目指すところは同じ。
“すべての本を通してくり返されている一つの考えがあった。それは、すべてのものはただ一つのものがさまざまに現れたものにすぎないということだった。”
それも真実かもしれないけれど、人それぞれの答えは微妙に異なっていて、それを見つけるために今日も生きているのかもしれません。
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